屋上緑化の基礎知識

維持管理

屋上緑化の維持管理は「建築物の管理」、「緑化施設の管理」、「植栽の管理」に大別できます。
各種施設の維持管理も点検・整備・塗装など確実に行われるような体制、チェック機能を構築する必要があります。特に屋上は強風が吹く場合が多く、風による破損、飛散に注意します。

維持管理のポイント

項目 ポイント
建築物の管理 点検の良否は防水層の寿命にも影響を与えるため、特に排水口、ドレンの点検を頻繁に行う。漏水事故防止のため、ドレンの詰まりに最も注意する。枯葉、土壌などが床上にあるとその時はドレンが詰まっていなくても、風や雨で容易に移動して詰まりに繋がるので、排水口の点検と合わせて定期的に清掃することが大切。
緑化施設の管理 灌水装置やパーゴラ、テーブル、ベンチ、土留めなどの各種施設の維持管理が必要。灌水装置は、コントローラーが確実に作動しているか、間隔・水量などの設定は適切か、ノズルの詰まり、フィルターの目詰まり、配管の破断は無いかなどを確認する。灌水の間隔・水量は季節ごとに設定を変えた方が節水になる。
植栽の管理 植栽は植物の生育、伸長に合わせた適切な管理が必要。樹木の管理では、生長による樹木の大幅な重量増加は、建築構造にも影響するため好ましくなく、剪定で生育を抑えるなど抑制管理とすることが重要。一般的には灌水、剪定、施肥、除草、病害虫防除、その他植栽の管理は常に必要だが、施肥、病害虫防除などの作業は近隣への配慮が大切。

管理レベルの決定

庭園型屋上緑化における維持管理は、緑化空間の質に大きな影響を及ぼします。しかし、このタイプの屋上緑化の現場はそれぞれ緑化目的、緑化内容、緑化の質的レベルが大きく異なり、維持管理の目標も異なってきます。従って、それぞれの緑化目的にあった維持管理を行う必要があります。
人が利用する庭園型屋上緑化は利用の形態により緑化に与えるインパクトや要望される質などが異なります。特に利益・集客を主目的とする緑化においては、その成否の質が直接的に影響してくるため、目的・内容の検討と合わせて運営方針の検討を行う必要があります。
具体的には、緑化空間の緑化目的、緑化内容に合わせて、維持管理の水準(レベル)を設定し、継続管理における管理形態もこのレベルに合わせるようにします。基本的なレベルには次のような段階が想定されますが、同一レベルでも程度の差は発生してきます。

管理レベル 管理の頻度
1 常駐ないし半常駐管理
2 週1回程度の管理
3 月1回程度の管理
4 年数回程度の管理
5 問題発生時のみの管理
メンテナンスの様子